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たかが初夢。されど初夢。 |
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滝「という訳で、今日は今年の初夢について語り合おう、っちゅー企画ですねん」 海野「ねーねー。という訳ってどういう訳?」 和希「っていうより……。会計機構から出た企画だってあたりで、すでに何かが透けて見 えてる気がしないでもないですけど」 成瀬「えっ? そうだったの?」 和希「あんたもおめでたい人ですね(苦笑)」 岩井「……学生会の企画なら、滝が司会をする必要はないんじゃないだろうか……?」 成瀬「ああ。そう言われたらそうなのかな?」 滝「依頼主に関しては何も言われへんで。食券2枚も上積みしてもろた責任は重いんや」 啓太「律義なんだか遠回しに肯定してるのか、限りなくびみょーだな」 篠宮「まあいいじゃないか。初夢という日本ならではの習慣について語り合うのも、あな がち無意味でもない」 滝「……なんやちーっとばかり企画の趣旨から外れとう気ぃがせんでもないけど……。 まあ、ええわ。突っ込むと長なりそうやし」 成瀬「だね(笑)」 滝「ほな……。(最初は無難なとこで)海野ちゃんから」 海野「え〜? 初夢に何を見たか、でいいの? だったらツルの遺伝子を操作してトキを作 ろうとしてたんだよ。そしたら、いつの間にか始祖鳥になっちゃってた。夢って不思 議だよね〜(笑)」 丹羽「おいおい……(汗)。それってホントに夢かよ?」 和希「海野先生の場合、否定しきれませんからね」← マジ(笑) 西園寺「今度手伝いに行くときに、細かいところまでチェックするようにしておこう。見落と したらあとが恐ろしい」← やっぱりマジ(笑) 和希「そうして下さい」 滝「んじゃ次、副会長お願いします(ヤバそうなお方は先にすましとかんとな)」 中嶋「そんなもの。答えようがないな」 成瀬「何?それ。忘れちゃったの?」 七条「簡単ですよ。地球外生命が形だけ人間を取り繕ったって、夢など見られるはずが ないのです。アンドロイドが電気羊の夢を見られないのと同じです」 和希「……なんかびみょーにマニアックな比喩ですね」 中嶋「ふん。どうせ手に取りもせず、PKディックの名前だけ仕入れてきたんだろう」 西園寺「わかるあたり、やっぱり同族だと思うがな」 和希「それって、俺も同族ってことですか?」← とっても嫌そう(笑) 西園寺「さあな」← とっても愉しそう(笑) 滝「もう……。そんなんはええですから、初夢に何を見たかだけ言うたって下さい」 成瀬「仕事が絡むと意外に真面目だね(笑)」 篠宮「普段からそうだといいんだがな。で? 中嶋。どうなんだ」 中嶋「だから初夢の定義が曖昧すぎて言えないと言ってるんだ」 篠宮「初夢とは普通は1日の夜。つまり2日の朝に覚えている夢を指すようだが」 中嶋「つまり『 その日の最後にみた 』夢だろう。だったらそんなものは初夢ではない」 滝「……要するに、覚えてへんっちゅーことでええ訳やな」 成瀬「いい、いい」 篠宮「かまわん。このままだったらいつまでたっても終らんぞ。先へ進め」 滝「ほな、そういうことにさしてもろうて……。じゃあ遠藤。どないやったんや?」 和希「えっ? 俺?(ホントは新しくプロジェクト立ち上げることになって、それの責任者に 啓太を、って役員会で丁々発止とやってた夢を見たんだけど……)」 啓太「あ。俺も和希の初夢って興味ある」 和希「つ、つまんないぞ? お年玉もらいにいったつもりが、そこの子供に逆に取られたっ て夢で……」 丹羽「……それも夢かよ?」 西園寺「怪しいな」 啓太「うん」 和希「ははは……。夢ってそんなモンでしょう?(夢じゃないってバレバレ……。汗)」 滝「みょーにオッサンくさいけどな。次は……。由紀彦。どないや?」 成瀬「僕はもちろんハニーの夢だよ。ハニーとダブルスを組んで世界中を転戦して回るん だ」 滝「その『 ハニー 』っちゅーんは誰のことや聞かん方がよさげやな」 成瀬「聞いてほしいなあ(笑)」 滝「あかん。次。岩井さんお願いします」 岩井「……あまりよく覚えていないんだが、啓太に色を塗っていた」 啓太「俺!? ですか?」 岩井「ああ。どういう訳か啓太の服がなくて……。隠すのに身体に服の絵を描いていた」 七条「……つまり伊藤くんは全裸だったと?」← 無表情(笑) 岩井「ああ……」 丹羽「どうやったらそんな欲望に忠実な夢が見られるんだ?」← ちょっと羨ましそう(笑) 海野「芸術家の特殊能力ってやつかなあ。今度、分析させてもらっていい?」 岩井「………………」 滝「返事がないあたりも芸術家の特殊能力かもな(笑)。ほな会長。次いってください」 丹羽「大間でマグロを釣っていた。1本釣りで、こう……どばーん!と」 啓太「すっごーい。お似合いですねっ!」 滝「似合いすぎて資源が枯渇してしまいそうや」 丹羽「うっせーな。夢だからいいだろっ、夢なんだからよ。それよりサル。おまえはどうなん だよ」 滝「俺ですか? 俺はママチャリに妹乗せて走っとった」 啓太「どこを?」 滝「わからんねん。背景とかなーんもないし」 七条「まるでホラーのようですね」 丹羽「ホラーだぜ」 中嶋「初夢とやらが今年1年を占うのなら、気をつけた方がよさそうだなあ?」 滝「ううううう……(どいつもこいつも、絶対さっきのお返しや……)」 啓太「でも具体的にホラーのシーンが出てこなかったからセーフなんじゃない? 巨大イ カに食われたわけでもヘドロのお化けに抱きしめられた訳でもないんだろ?」 成瀬「そうそう。きっと食べ放題のお店に行く近道だったんだよ」 滝「せやな。そない思とくわ(啓太と由紀彦だけが俺のほんまの友達や……)。ついでに 啓太。次やってんか」 啓太「俺は宝船に乗って世界一周に出かけたんだけど、一緒に乗ってる七福神がみんな 原語でしゃべるから、すっごーく退屈でさ。つまんないから南極で空港に行ったら、 コンコルドにキャンセルが出てて、それでペンギンつれて帰ってきた」 和希「おまえらしいといえばおまえらしいな(笑)」 中嶋「そこまでの夢を見たのなら、普通はぺらぺらにしゃべっていると思うがな。詰めの 甘さも伊藤らしい(鼻笑)」 滝「原語って……。七福神って日本のモンとちゃうんか?」 西園寺「大黒天以外はインド人と中国人だったか? 誰がどっちだったかまでは覚えてな いが」 七条「弁財天はインド人だと思いますが」 滝「へえ〜? ほな次は寮長さんお願いします」 篠宮「弓を射ていたな。何故か的が米俵だったが」 啓太「なんだかおめでたそうな夢ですね」 七条「というより、前世の記憶のような気もしますが」 成瀬「あ。なんかありそうだね(笑)」 海野「それも分析してみたいなあ」 滝「それは後日、直接交渉して下さい(もう、早う終らして帰りたいし)。で、えっと……。 お次は西園寺やな」 西園寺「アルプスの山小屋で寝袋に入って寝ていた」 丹羽「郁ちゃんがかよ!?」 西園寺「意外に暖かいし快適だと思ったな」 丹羽「……ありえねー……」 和希「西園寺さんのばあい、『 だからこそ夢だ 』とも言いにくいですしね」 啓太「俺、夢に対する認識を改めるよ」 滝「俺もや。……ほなオーラスいこか。七条、ちゃんと締めてや」 七条「寮の中庭に巨大なチョコレートファウンテンができていて」 成瀬「チョコレートファウンテンって、だらだら流れてる溶けたチョコレートをフルーツにつ けて食べる、あれ?」 七条「そうです。そこに伊藤くんとふたりで入って、おたがいを食べあうんです。ああ。伊藤 くんはとても甘くて最高でした」 和希「……これが言いたくって座談会を企画した、ってのが丸見えですね(タメイキ)」 成瀬「うん。僕にもよーく分かったよ(苦笑)」 啓太「……(赤)……」 七条「僕の手でチョコレートを少しずつかけていってあげるんです。そして僕には伊藤くん が……。お互いをお互いの手で染めあうのは、それはそれは素晴しい体験でした」 海野「七条クン。皮膚呼吸ができないと死んじゃうから、30分で出てきた方がいいよ?」 滝「って、そんなツッコミかいっ」 中嶋「食べあって消えてなくなってくれるんだろう? 人類のためには、確かに最高の初 夢じゃないか」 七条「こうやって誰かと心から愛し合っていると、人類も戦争なんておこしませんよ。 まあ、人類でない誰かさんには理解できない感情とは思いますが」 滝「(あかん! もう振れる次のメンバーがおらん!)はいはいはいはいっっっ! 今日の 企画はここで終わりですっ! あとは場外乱闘でもなんでもしてや。食券分は働い たんで、これで帰らしてもらいます!」 中嶋「俺も帰ろう。時間の無駄は趣味じゃないんでね」 海野「僕も〜。トノサマのご飯の時間だしねー」 (ここで帰りそびれた不幸なメンバー(あえて名を伏す)は、七条のディテールまでこだわ った夢の再現を、延々と聞かされた。らしい) |
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いずみんから一言。 明けましておめでとうございます。 皆様の初夢はどうだったでしょうか。 伊住はとても書けないような夢を見てしまいました(笑)。 なかなか書けない新年話の途中に、気分転換と称して書いた馬鹿座談会 ですが、お年賀代わりにお納め頂けますと幸いです。 あ。中嶋氏サイドもありますので、よろしく〜♪ |
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