◆◆ May2007 20000hit記念イラスト&ミニSS 「Cafe de Cielへようこそ」 ◆◆ 「そうそう。そこでニッコリですよ。郁」 「うん。だいぶ調子が出てきたみたいだね」 ギャルソン風とでもいうのだろうか、白いシャツ以外は黒の装いの3人。 真ん中の西園寺は黒の蝶ネクタイの上で硬いほほえみを浮かべていたが…。 そこで保っていた口角の上向き角度をリリースした。 「頬がつる。大体何故、私がこんな真似を。 お前達二人で十分だろう」 学園のサロンの一角、中庭のテラスに面した日当たりのよい場所で、 大き目の観葉植物と一緒に、ゆったりと配置したテーブルは10ばかりと数も少ない。 しかし西園寺の脇に立つ七条は滑らかに返した。 「文化祭で2年生は喫茶店を出すって決まった時、郁も賛成したでしょう? 運ぶのは成瀬くんと僕とでしますが、お客様を十分におもてなしするには郁が必要なんです」 お客として接客の練習相手をする成瀬は、テーブルに頬杖をついたまま西園寺を見上げる。 「そうだよ。郁くんに出迎えてもらえれば、来てくれたお客さんもきっと喜ぶよ」 「他にも人はいるぞ。滝はどうした?」 「俊介は厨房だよ。格好つけて接客なんてようせんわ、ってね。 あと…なんでメニューにたこ焼きはあかんのや、って言ってたなぁ」 「まあ、一応コンセプトはフレンチ風ですからねぇ。 さあ、郁。続けましょうか?」 渋々といった面持ちで西園寺は持っていたメニューを成瀬に差し出した。 にこにこしながら成瀬がメニューを開く。 「わあ。天使のほほえみのムースにフェザーリィブランシェショコラパイ。 とろける喜びのソルベ、ふわふわ天上のガトー…いっぱいあるなぁ。どれも美味しそうだね」 「くだらん名前のメニューを決めたのはお前だろう。さっさと選べ」 「夢があって良いじゃない? それにメニューを選ぶのも楽しみのうちだしね」 「フン」 「郁…」 たしなめるように微笑みをよこした七条へ西園寺が視線を流す。 「臣。人の表情にけちを付けるつもりなら、自分の方も何とかするんだな」 「おや。僕は笑顔ですよ」 「胡散臭い」 「…ひどいです、郁」 「大丈夫だよ、七条。君の接客は完璧だから」 と頷いた成瀬は、僕はこれにしようかなと注文をした。 すると注文を繰り返した西園寺は。 「かしこまりました。ではごゆっくりどうぞ」 ゆったりと微笑。マニュアル通り、完璧だ。 そして、やれば出来るぞとでも言いたげな西園寺に。 後の二人の表情も思わず緩む。 「さて、そろそろ時間だな。ああ、もう誰か来たみたいだぞ」 「準備も整ったことですし、いきましょうか?」 「うん。頑張ろうね!」 顔を見合わせた西園寺、七条、成瀬の3人は、最初の客を迎えに出向いた。 「Cafe de Cielへようこそ」 ------------------------------------------------------------------------------ 郁ちゃん+七条さん+成瀬さん。 同じ学年なのにあまり見かけない組み合わせ。だけど。。。 もし…こんな3人のいるカフェがあったら……いきたーーーーい!!! ということで。 感謝をこめまして――20000hit記念イラスト&ミニSSですv チビキャラですけど・・・フリーにしました。 もし気に入ってくださったら、イラストお持ち帰りくださいませ。 文の方は、NCでばたばたしてておまけ的感じでしょうか…。 あ…よかったらご感想などいただけると泣いて喜びますv (フリー期間は2007/6末まで) 〜 Mare 灰いりあ さま 〜 |
いずみんから一言。 某サーチさんで上手く更新ができなくてクサってたんですよ。 そう。自分のどんくさいことは棚に上げて。 そうしたらこちらのバナーが目に留まりまして。 美しい絵柄と「フリー」の文字に惹かれ、ふらふらとお邪魔したような次第。 そしたらなんとまあ。 まるでうちのために描かれたようなイラストではありませんか!! 有難く頂戴してきて、早速、飾らせていただいております。 いや〜。眼福、眼福。 |
作品リストへはウインドウを閉じてお戻りください。 |