幸せの小さな鍵 〜 A little key 〜



 車の中から見るともなしに見ていると、なんか「春だなあ」なんて気がしてきた。
 花冷えっていうのかな。今日はちょっと寒い気がするのに、道を行く人はみんな、薄い上着をはおっただけで足取りも軽く歩いている。服の色合いは明るくなってるし、ついでに陽の光も明るくなってるし、どこからともなく風に飛ばされてきた桜の花びらまでが舞ってるものだから、気取っていうなら、まるで印象派の絵画を見てるみたいだ。……なーんてね。やっぱり似合わないか。
 そんな俺は中嶋さんからお祝いにもらった慣れないスーツに身を包み、新しい世界 ―― 大学 ―― に踏み出そうとしていた。
 大学の入学式くらいひとりで行けるって言ったのに、中嶋さんはこうして会場まで送ってくれている。しかも出席するって言う。「迎えにくるのがめんどくさい」とか「後でどうせ用事があるから」とか、理由はいろいろ並べたててるけど、要するに出席しない両親の代わりをしてくれてるつもりなんだ。
 ほんのひと月ばかり前。俺と両親は中嶋さんとの関係をめぐって、ついに訣別してしまっていた。俺にはもう両親はいないし戻る実家もない。着の身着のまま、文字通り身体ひとつで中嶋さんの元に飛び込み、『 帰る家、なくしちゃいました 』って言う俺に、中嶋さんは『 おまえ……。俺のところ以外の、どこに帰るつもりだったんだ 』って言ってくれた。そしてそのとき。俺は気づいてしまったのだった。馬鹿にしきった口調とは裏腹に、きついはずの眼がひどく優しかったことに。そしてその表情が俺自身より辛そうで痛そうで苦しそうだったことに。だから俺は、もう十分だと思ったのだった。
 そう。十分だ。……俺の選んだ人に、間違いは、ない。

 会場前でおろしてもらい、車を置きに行った中嶋さんと別れて先に会場に入ろうとした俺を、今度は和希が待ち構えていた。意外と言えば意外なんだけど、でもさほど驚いていない自分がここにいた。むしろ驚いたのは和希の姿だ。
「って、なんだよ和希。その格好はっ!」
「……そっちかよ」
 そう言って和希は苦笑をもらした。今時オヤジでも使ってないってくらいダサダサの眼鏡フレームを押し上げながら。
「俺が来たのは驚かないわけ?」
「ああ、うん。和希だからそれもアリかな、って」
「学園でおまえの入学式を見られなかっただろ? だから今日は狙ってたんだ」
「そんな変装してまでか?」
「しかたないだろ。うちからここに入学したのはおまえひとりじゃないんだし」
 それは分からないでもないけど。どこで見つけてきたのかゴキブリを思わせるオールバックのかつらをかぶり、太い鼈甲フレームの眼鏡をかけた和希は、たしかにちょっと見ただけでは和希とわからないかもしれない。だけど俺はすぐにわかった。中嶋さんにもきっとすぐにばれるだろう。
「それはいいけど。そんな格好、中嶋さんに見られたら何て言われるか分からないぞ?」
「おっと、そうだ。あの人は?」
「クルマ置きに行ってる」
「じゃ、先に入ってるよ。今日はおめでとう、啓太。今度、お祝いに食事でもおごるからな」
 それだけ言うと和希は、ばたばたと会場の方へ走っていった。普段の和希はカッコつけてるのに、こうしてる姿はみょーにオヤジくさかった。あまりにオヤジくさくてかえって眼を向けてしまいそうだ。理事長バージョンの和希って別人っぽいから、いっそあっさり来賓席にでもいた方が目立たないと思うんだけど。
「なんだ。まだこんなところにいたのか」
 振り向くとあきれた顔の中嶋さんが立っていた。
「お前のトロさは尊敬に値するな」
「違いますよぉ。和希が来てくれたんで喋ってたんです」
 あっさりばらしたのには訳がある。あの程度の変装じゃ中嶋さんの目はごまかせないし、黙ってたのがばれたら、それこそお仕置きコース一直線だからだ。せっかくの入学式の日にお仕置きなんて悲しすぎるだろう? それに和希から口止めもされなかったしな。和希のことだから、きっとこの程度は想定の範囲内なんだと思う。
 で。その中嶋さんだけど。何か皮肉な一言でもあるかと思ったら、「ふん。あの男のやりそうなことだ」と言っただけだった。その発想が俺と同じだったので思わず笑ってしまったら、しっかり気づかれた。
「うん? どうした」
「俺もさっき言ったんです。『 和希だったらこれもアリかなあ 』 って。中嶋さんと同じこと考えてたって思ったら、ちょっとうれしくて……」
「馬鹿か。おまえは」
 そう言いながら中嶋さんは、くしゃっと頭を撫でてくれた。

 入学式は……。まあ、退屈だったとだけ言っておこう。BL学園に転向した初日の方がよほど緊張した。
 そうか。俺はあの日に中嶋さんと出会ったんだった。呼ばれて行った学生会室で。あのときもかっこいいなと思ったけど、今はあの頃より何倍もかっこよくなっている。惚れ惚れするって言うか、水もしたたるいい男って言うか。お祝いに予約してもらってた銀座のレストランで食事していても、こっちを見る視線を感じる。
 物を食べるという行為は欲望が顔に出る、って聞いたことがある。だから女優さんの中には食事のシーンを撮られるのを嫌う人もいるらしい。でも中嶋さんは違う。鮮やかな手つきで骨から羊の肉をはずして口へ運ぶ姿も。形のいい口を閉じてそれを咀嚼する姿も。飲み込むときに上下する喉仏さえもが完璧な動きを見せる。そこに醜いものなんて何ひとつない。感じられるのは、いつまでも見つめていたいと思わせる美しさだけだ。
 だけど俺は、もう「なんでこんな素敵な人が俺なんかを」なんてことは思わない。中嶋さんの胸に飛び込み、抱きとめてもらったあの瞬間から、もう考えないって決めたからだ。だって俺が中嶋さんに選ばれた訳じゃない。俺が中嶋さんを選んだんだから。父さんより。母さんより。中嶋さんの方を。俺と中嶋さんとの間にギャップがあるなら、それを埋める努力をすればいいだけだ。そしてどんなことでもいい。俺にしかできないことを見つけるんだ。それをひとつずつ増やしていけば、いつかきっと中嶋さんの隣にふさわしい人間になれるだろうから。そしてそれこそが、俺を受け止めてくれた中嶋さんへの恩返しになるはずだから。
「おまえ……。ずいぶんテーブルマナーが良くなったな」
「そうですか?」
「ああ。はじめて連れて行ったときは、真剣に他人のフリをしてやろうかと思ったくらいだったが」
 ひどいなあと返しておいて、褒めてもらったところだけ受け止めておく。それは中嶋さんと暮らすテクニックみたいなものだ。そんな簡単なことがわかるまでに、俺って2年もかかったんだよ。馬鹿だよな、ホントに。
「そう言えば、和希がお祝いに食事をおごってくれるって言ってました」
「ふうん……。なら行って来ればいいさ」
「いいんですか?」
「まあ貸しにつけておいてやるさ。それよりもあれが連れて行くというなら半端な店じゃあるまい。今後どんなところに行っても気後れしないよう、しっかり雰囲気を身につけてこい」
 この店だけでも十分すぎるくらい気後れしている俺には、とっても耳の痛いことばだった。
 中嶋さんに近づくために努力する。今までだって大変だと思っていたけど、勉強だけしてれば良かったっていうのは、ある意味、とっても楽だったんだと今にして思う。でも今は違う。全方位。ありとあらゆるものが対象となる。先はあまりに長いから、せめて息切れだけはしないようにしようと、あらためて思った。

 チョコレートで「入学おめでとう」と書かれたお皿にのったデザート ―― こういう心遣いを忘れないのが中嶋さんのすごいところだ ―― を平らげたあと、中嶋さんとしばらく歩いた。グラス1杯とはいえワインを飲んでいたから酔い覚ましかと思っていたら、着いたところは携帯電話ショップだった。
「そろそろないと不便だからな」
「はい……」
 俺が使っていた携帯電話は、実家に帰ったとき親に取り上げられたまま、置いてきてしまっていた。今日まではずっと一緒にいてもらってたから必要もなかったし、それに俺も考えないようにしていたところもある。だって。できるなら思い出したくないよ。あんなこと。いったいどのくらいの時間が過ぎたら、母さんの泣き声が耳から離れるんだろう?
 それやこれやが顔に出ていたのかもしれない。我に返ると中嶋さんが肩を抱いてくれていた。人目があるのにぎゅっと。力強く。それがすごくうれしくて。でもどう伝えたらいいのか分からなくて。俺は中嶋さんの方を見ないまま、こくんとひとつ頷いたのだった。
 だけど俺ってホントに情けない。気分を変えるためにも電話を選ぼうと思ったのに、なんだかぼんやりしちゃって……。苦笑しながら中嶋さんが選んでくれた電話をちゃんと見たのは、なんと開通して受け取ったときだった。
「ほら。なくすんじゃないぞ」
「えへへ。それは大丈夫じゃないかなあ」
「それは俺のセカンド携帯だからな。なくされると困る」
「……え……?」
「今すぐには必要ないから、おまえに貸しておくだけだ」
 さらっとそんな風に言ったのは、俺が負担に思わないようにとの気遣いだったんだと思う。あのスキー場で中嶋さんの胸に飛び込んでからこっち、俺は毎日のように生活必需品を買ってもらっていたからだ。マンションにあったのは最低限の身の回りのものしかなかったのだ。今着ているこのスーツはお祝い用に仕立ててくれていたものだから別としても、バッグやノートにいたるまで買い揃えてもらえなかったら明日から大学に通えない。定期代やテキスト代だって出してもらわなきゃならなくなる。その他、細かいことを言い出したらきりがないくらいだ。それを中嶋さんは嫌そうな顔をするどころか、これで好みに合わないものを目にせずにすむと言って買い物につきあってくれている。
 人間がひとり生活して大学にいくためにいったいどのくらい費用がかかるのか、今度のことで俺はその額の大きさをはじめて知った。今までだって夏休みとかに一緒に生活してたけど、その時と今ではまったく事情が違うのに、そんなことは何も考えていなかった俺は、中嶋さんの扶養家族となった現実を毎日のように痛感していたのだ。
 いくら俺がお気楽でも、それはやっぱり心苦しい。かといってどうすることもできない自分が情けなくもあった。何も言わないけど中嶋さんはそれを知っていて、だから「セカンド携帯」だの「貸しておくだけ」だのという言い方をしてくれたのに違いない。

 驚きはそこで終わらなかった。むしろ携帯電話なんて前座みたいなもので、本日のメイン・イベントとでもいうべきものが待っていたのだ。どうしていいかわかんないくらい驚いちゃった俺は、中嶋さんのことをこっそり「人間びっくり箱」って呼んでやろうかと思ったくらいだ。
 何があったのか、って? それはこのあと。中嶋さんが珍しく「遅くなった」と言って車をすっ飛ばしたところからはじまる。
 ホントに珍しいんだよ。中嶋さんっていつも時間の余裕を見て動いてる人だからさ。まだそんなに遅い時間じゃないのにと思っていたら、着いたところは中嶋さんのメインバンクだった。時計を見ると2時半をちょっと回ったところで、なるほどと思う反面、不思議な感じは否めなかった。だって引き出しとか振込みとか。いつも近所のATMでやってるのを見てたから。あれなら時間が3時過ぎたって平気だし、別に口座のある銀行でなくても大丈夫だろ? 変だなあとか思いながらも、中嶋さんに促されて車から降りる。閉店間際の銀行はかなりの人が待っていた。広いロビーに置かれた椅子は一杯で、立って待っている人も多い。そんな人たちのうしろを通り過ぎ、少し奥にある「ご相談」と書かれた窓口に行った。ここではあまり待っている人がいなくて、番号札をとっていくらもしないうちに呼ばれたのだった。
 銀行の窓口と言ったって、ここは振込みや引き出しをする窓口とは違っていた。ひとつひとつが仕切られていて、なんと椅子がふたつずつ並んでいるのだ。そこに並んで座らされたものの、正直言って何の手続きをしたのかよく分からなかった。中嶋さんが何枚もの書類を書いては窓口のおねえさんの指差す場所にハンコを押していくのを眺めていただけだ。それが一段落したと思ったら、今度は俺にも書類が差し出された。
「住所を間違えるなよ」
「あ、はい」
 中嶋さんに言われるままにやはり名前を書いて、用意してくれていた『 伊藤 』のハンコを押した。身分証には今日もらったばかりの学生証を見せる。コピーをとってきたおねえさんがそれを返してくれて、訳のわからない手続きの全部が終わった。
 そして待つこと10分少々。3時を少し過ぎて出来上がってきた中嶋英明名義の新しい通帳をスーツの内ポケットに入れた中嶋さんが立ち上がるのを見て、俺も慌てて席を立った。
「カードの方は出来上がり次第、簡易書留で郵送いたしますので」
「よろしく」
 ようやく訳がわかったのは車に戻り、シートベルトを締めたあとだ。先刻、作ったばかりの通帳を中嶋さんは無造作に俺の膝に放り出し、その上に少し小ぶりの鍵をのせた。
「持ってろ」
「はい」
 馬鹿みたいに、ことばどおりにただ手に持った俺に、中嶋さんはくちびるの端を吊り上げながら車を発進させた。
「その通帳はうちの生活用の口座だ。俺のメインの口座は入出金がごちゃごちゃして鬱陶しいからふたつに分けた。毎月1日に30万ずつそこに振替える。おまえに預けるから管理するんだ」
「…………!」
「ただし印鑑はメインの口座と同じだから、おまえはカードが届いたらそれで出し入れしてくれ。暗証番号は5050だ。わかったな」
「…………はい……」
「ローンなんかは組んでないが、管理費と修繕積立金がそこから落ちる。あと光熱費なんかだな。携帯電話はクレジットカードからだから気にしなくていい。食費その他のやりくりは一切おまえに任せる。足りなくなっても出してやらんが、残った分は好きにしろ。印鑑を作ってやったんだ。ヘソクリ口座を作るのもおまえの勝手だ。どちらにしろ口座は必要だろうから、早いうちに好きな銀行に作っておくといい」
……やりくり一切を俺に任せる…………?
 あまりのことにアタマが真っ白になっていた。なんかいろいろ言われたけど、後半は全然アタマに入ってなかった。だって中嶋さんが俺を信じて、生活費を俺に預けてくれるって言うんだよ? 驚くほうがあたりまえだろう? ところが実はそれで終わりじゃなかったんだ。
「それからその鍵だが、あの銀行にある貸し金庫の鍵だ。俺が行けないときにおまえも開けられるよう、手続きをしておいた。おまえが行くときはさっきの『 伊藤 』の印鑑を忘れるな。ついでだからその鍵も、どこかおまえの分かるところにしまっておいてくれ。俺が使うときはそこから借りる」
 つん、と痛くなったのは目の奥だったのか。それとも胸の奥だったのか。それは自分でも分からない。自分が銀行で何の手続きをしたのかが理解できた瞬間、一気に押し寄せた感情を処理しきれなくなった俺は、貸し金庫の鍵を握り締めて、ただ頷くことしかできなかった。
 自分以外の人間とは明確に一線を隔している中嶋さん。王様や篠宮さんでさえそこから踏み込ませないようにしている中嶋さんが、わざわざ銀行で手続きをしてまで、俺にそんな大事なものを預けようとしてくれている。
 手の中にすっぽりと入ってしまう小さな鍵は、なぜだかとても重たかった。それはきっと責任と、そして中嶋さんの信頼の重さなのだろう。そのときの俺は、そのあまりの重さにただ呆然とするだけだった。……それがどんなに幸せなことか、まるで気づきもせずに。
「……泣くなよ」
 中嶋さんの右手が伸びてきて、俺のアタマに手をおいた。
「もう高校生じゃないんだ。泣いても可愛くない」
「……泣けませんよ、こんなの」
「そうか?」
「そうです」
 言いながら俺は、視界がにじむのを感じていた。でも涙はあふれてこなかった。そう。悲しすぎたら泣けないのと同じ。うれしすぎても、幸せすぎても泣けないんだよ……。

「俺……。家計簿つけます」
「ふうん?」
「生活費、大事に使いますから」
「ああ」
「ヘソクリたっぷり貯めこんで、中嶋さんのお小遣いがピンチのときに貸してあげるんです」
「それは頼もしいな。じゃあ家の固定資産税や車の税金なんかもそこから払うか?」
「はいっ。車検代なんかもオッケーですから」
「そうか……。任せたぞ」
 いつもみたいに揶揄するようでなく、穏やかにそう言った中嶋さんは、そしてぽつんと、まるで気のないそぶりで付け加えた。
「おまえは、単なる居候じゃないんだからな」
 ああ、そうか。と、俺は思った。今日起こったすべてのこと。セカンド携帯を貸してくれたのも、生活費のやりくりを任せてくれたのも。そして貸し金庫の鍵を預けてくれたのも。何もかもが、この一言を言うためにあったのだ、と。責任を持たせることで、中嶋さんは俺が対等の立場にいると分からせてくれたのだ。
 たとえば今日。中嶋さんが破産しちゃったとしたら。そして働くこともできなくなったとしたら。俺は何のためらいもなく明日から働きに出ることだろう。あまりに当たり前すぎることだから、中嶋さんが負担に思ったりしたら腹が立つだろうし情けなく思うだろう。それと同じことだ。今は中嶋さんに生活を見てもらったって、負担に思う必要はない。だって『 ふたりで生きて行く 』 っていうのはそういうことなんだから。
 返事をしなきゃ、って思った。中嶋さんは「任せたぞ」って言ってくれたんだから、「はいっ」って返事をしなきゃって思った。なのにくちびるが震えるばっかりで声にできなかった俺が時間をかけてようやく絞り出せたのは「……有難うございます」ということばだった。
「面倒を押し付けられて礼を言うのか? やっぱりマゾだな、おまえは」
「へへっ……。違います、ってば」
 俺が何にお礼を言ったのか、中嶋さんはちゃんと分かってくれていたんだと思う。だけどそんなふうに言ったのは、中嶋さんなりに照れてたんじゃないかなと、あとになってからそんなことも思った。
 そうして俺たちはそんな他愛もない、それでいて幸せな会話をしながら、ふたりで暮らす家へと帰っていったのだった。







いずみんから一言。

ぬるくてぬるくてぬるーいお話でした。
ま、リハビリみたいなもんなので温かい目で見ていただけると嬉しいです(汗)。
中嶋氏の中で自分がどんな存在なのかが未だにつかめていない啓太くんと
ストレートにそれを伝えられない中嶋氏と。
どっちも不器用なんだよな、と思いつつ書いておりました。
中嶋氏が家計を預けてしまったのには少々理由がありまして、そのあたりは
次回UP予定の「啓太くんの誤算」で書ければいいなと思っています。


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