暖かいお酒



凄く寒い日に突然飲みたくなる物があるのです。
ホットラムかホットバタードラム確かそんな名前だったと思います。
だいぶ前に友達の家に遊びに行ったとき、旦那さんが作ってくれたものなのです。
ラムに角砂糖を入れ熱湯を注いでバターを一片入れシナモンスティックでくるくると混ぜながら、
一口二口飲むうちに体がぽかぽか暖かくなる‥そんなお酒です。

遊びに行ったのは確か凄く寒い日だったのです。
「寒かったでしょ?これはね風邪気味の時にも良いんだよ。」
そんな事を言いながら作ってくれたのです。

ラムにバター?と驚きながらも気に入って、その後何度も自分で作ったのですが、あれより上手に
作れた事がないのでした。


風邪気味の啓太くんに中嶋さんがこれを作ってあげる‥なんて良いかも、と今ちょっと思ったのだけど、
啓太くんには強すぎるかな?ホットワイン辺りがいいかな?こんな感じでいかがでしょう?



風邪気味でだるそうな啓太くんに、突然中嶋さんがグラスを差し出します。
「え?」
驚く啓太くん。受け取ったグラスからは、ほこほこと湯気が出ています。
「英明さん?これ?」
「それ飲んだらもう寝ろ。」
不機嫌そうに言いながら、じっと見つめるので、啓太くんはどきどきしながらそれを飲むのです。
(なんで機嫌悪いのかな?俺何かしたっけ?)なんて思いながら、こくりと一口そしてもう一口。
「おいしい。なんだか体が暖かくなってきました。」
「そうか。」
「ありがとうございます。英明さん。」
「礼などいらん。そんな事言ってる暇があるなら、とっとと風邪を治せ。いいな。」
「‥‥はい。」
(そっか、機嫌が悪いんじゃなくて心配してくれてたんだ。へへ。なんかうれしいなあ。)幸せな気持ちになりつつ、飲みおわると啓太くんはすぐにソファーでうとうとしはじめます。
啓太くんには少しお酒が強すぎたようです。
「まったく、手間をかける奴だ。」
苦笑いしながら、中嶋さんは優しく啓太くんをベッドに運んであげるのでした。



なんて、中嶋さんに夢を見すぎでしょうかー\(≧▽≦)/

ゆっくりお酒を味わって、のんびりまったり過ごす。そんな生活に憧れる今日この頃の私です。
(2006/02/08(水)の日記に掲載)





いずみんから一言

「作品」とまでは言えないけれど、とてもすきなお話なので収録しました。
ゆっくりお酒を味わって、のんびりまったりして欲しかったです。
天国にもお酒はあるんでしょうかね……?
 ↑ 仏教の世界では無いようです。
    大酒飲みのみのりさまにはちょっと残念かもしれません。 

タイトルは「温かい」が正解か? と思いつつ、原文のままにしました。

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