6月21日のお届けもの


 2006年6月21日。
 愛チャリのうしろに大きな花束をくくりつけた滝俊介くんが、都内某所にある、とある病院へ向って疾走しておりました。彼がよく行くカフェの、とても大事なお客さまであるみのりちゃんが入院していて、明日手術を受けることになっているのです。この花束はカフェのオーナーからみのりちゃんへ、明日へのエールを送る花束なのでした。みのりちゃんのことをこっそり心配していた滝くんが、喜んでデリバを引き受けたことは言うまでもありません。
 でもお届け物は花なのです。萎れてしまってはお話になりません。できるだけ早く、しかも振動で花びらが散ってしまわないようにと、滝くんはトライアル・レースの本番よりはるかに緊張しながらチャリを走らせていました。
 それでもどうにか無事に病院に着けたようです。チェックした限りでは散ったりしたような花はひとつもありません。あとは病室にお届けさえすればデリバは終了。オーダーしてくれたカフェにたまったツケがチャラになるのです。遠慮していたお見舞いも堂々とできるし、一石二鳥とはこのことかもしれません。さっきまでの緊張感がやり遂げた満足感に変わった今では、今回は割のええバイトやったなあと思うのでした。

 でもほっとしたのもつかの間。鼻歌まじりの滝くんが愛チャリに盗難防止チェーンをつけていると、いつの間にか忍び寄っていた大きな影に大事な花束を奪われてしまいました。
「おいっ! 何すんねん!! ……って、なんや。会長やないですか」
 花を奪ったのはBL学園学生会長の丹羽哲也くんでした。傍らには副会長・中嶋英明くんまで立っています。このふたりににらまれると萎縮してしまう滝くんですが、みのりちゃんへの大事なお見舞いを取られてしまうわけにはいきません。
「返してください! その花、お届けものなんやから!」
「ふふん。カフェのオーナーに頼まれて届けに来たんだろ? 明日はみのりちゃんの手術だからな」
「分かってるんやったら返したってくださいよ」
「駄目だ。これは俺らが届ける。サルは帰れ。サインはちゃんともらっといてやる」
「んなアホなあ!」
 滝くんは必死になって手を伸ばすのですが、20センチ近い身長差がある丹羽くんとでは、どんなにがんばっても取り返すことなどできません。
「よく考えてみるんだな、滝。同じ花でもおまえが届けるのと俺たちが届けるのと、どっちが喜ばれると思う?」
「そんなもん、『 誰が贈ったか 』でしょう。『 誰が届けたか 』とちゃうと思いますけど」
 せやから早よ返したってえや。必死で言う滝くんのことばに、中嶋くんはいかにも鬼畜めいた表情を浮かべました。
「なるほど。では俺たちが届けても何の支障もないわけだな。なにしろ送り主はオーナーなんだからなあ」
 やられたと気づいたときにはもう相手の罠にはまっていました。中嶋くんにしてみれば滝くんを陥れることなど、歯を磨くより簡単だったことでしょう。磨き残しのないように磨くのは結構たいへんなのです。いつもならここで諦めてしまう滝くんでしたが、今日ばかりは違っていました。お届けの責任ももちろんあります。でも、何より滝くんだってみのりちゃんに会いたかったのです。会って、ひとことでいいから「明日がんばりや」と言いたかったのです。でも丹羽くんや中嶋くん相手にそんなことを言っても鼻で笑われるのがオチです。だから滝くんは、ことさらのように責任を言いたてることにしました。
「せやかて俺を信用して荷物を預けてくれてるんや。見届けもせんと、ほんまもんかどうかも分からんサインだけ持って帰るわけにいかん」
「なるほど。信用をなくすと、おまえももう仕事ができなくなるな」
 滝くんの言い分ももっともだと思った丹羽くんは、少し考えてから譲歩案を出してきました。
「よーし。じゃあこうしよう。花は俺とヒデが届ける。うしろからおまえがついて来ようと、それは勝手だ」
 いいところだけかっさらわれておもしろくなかった滝くんでしたが、嫌だと言うとこの場から蹴り出されてしまうでしょう。しぶしぶ了承した滝くんは、丹羽くんたちの後をついて歩きはじめたのでした。

 それからすぐのことです。駐車場にさしかかった彼らの行く手を、1台の高級車がふさぎました。お仕着せを来た運転手が開けたドアから優雅に下りてきたのは、派手でもなく地味でもない、お見舞いにふさわしいスーツに身をつつんだ遠藤和希くん、西園寺郁くん、七条臣くんの3人でした。
「おっ。なんだよ。郁ちゃんじゃねーか。何やってんだ? こんなトコでよ」
「オーナーの今までのパターンから考えて、そろそろ滝くんが花を届けにくる頃だろうと思って待っていたんですよ。まさか貴方たちまで来ているとは思いもしませんでしたが」
「ふん。狙いは同じという訳か」
「そういうことだ。分かったらその花をこっちにもらおう」
「いくら郁ちゃんでもこれだけは断る。これは俺らがみのりちゃんに届けるんだよ」
「馬鹿か。手術前の安静にしていないといけないときに、おまえみたいながさつで図体の大きな野郎が入ってきてみろ。熱が上がって延期になりかねん」
 何か言い返したかった丹羽くんでしたが、本人の意識はどうあれ、目の前の3人に比べるとがさつなのも図体がでかいのも事実なのです。思わずにらみあってしまった6人の耳に、明るく軽い声が飛び込んで来ました。

「ナイスタイミングですよ、岩井さん」
 思わず声のした方を見ると、成瀬由紀彦くんと岩井卓人くんがこちらに向かって歩いてくるところでした。
「岩井さんと成瀬さんじゃないですか?」
「ふーん。ここにこうして揃ってるってことは、もしかして、みんな目的は同じなのかな?」
「って、おまえらもかよ」
「うん。たまたまカフェに行ったら、オーナーが俊介にデリバの電話をしてるとこだったんだ。そうしたらカウンターにいた岩井さんが、みのりちゃん宛の花なら自分が届けたいとかいいはじめてね。もちろん僕だって気持ちは同じだろ? じゃあ一緒にってことになって、タクシーに飛び乗ったんだ。俊介は自転車だから間に合うとは思ってたんだけど、まさにどんぴしゃりのタイミングになるとは思わなかった」
 こうして8人は、自分が行くとかおまえは駄目だとか好きなことを言いはじめてしまいました。いつもは冷めた部分をもった連中ばかりなのに、みのりちゃんへ花を届けるとなると話が別のようです。寡黙なはずの岩井くんまでが議論に加わっているのですから、熱のこもりようも分かるというものです。早くお届けしないと花束が萎れてしまいそうで、滝くんは気が気ではありませんでした。
「もういいやないですか。みんなで行きましょ。早よせんと花が萎れたらえらいことやし」
 滝くんのこの提案に我に返った一行は、ちょっと恥ずかしそうに黙りこみながらぞろぞろと歩きはじめました。

 玄関前まで来ると、トノサマを抱いた海野先生がとぼとぼ歩いてくるのが見えました。
「どうしました? 海野先生。ずいぶん落ちこんでいますね」
「うん……。明日みのりちゃんの手術でしょう? 僕お見舞いに来たんだけど、トノサマを連れてるからって中に入れてもらえなかったんだ。
『そ、そりゃあ……。さすがにネコはまずいんじゃ(汗)』
「トノサマは悪戯なんかしないんだけどなあ」
『いや、だからそういう問題でも……(滝汗)』
 みんな心の中ではそう思っているのですが、しょんぼりしてしまった海野先生がかわいらしくて口にすることができません。それにあまりにも先生らしい天然ボケぶりに、笑いをこらえるのが必死だったこともあります。それやこれやで俯いてしまった教え子たちをみて、海野先生はますます肩を落としてしまいました。
「ごめんね。みんなもみのりちゃんのお見舞いに来たんでしょう? だったら伝えてくれる? 明日は絶対大丈夫だから、って」
「わかりました。必ずお伝えしますよ」
 七条くんのことばにようやく小さな微笑を浮かべた海野先生は、トノサマを抱いて帰っていきました。

 どうして病院にネコを連れて来たんだという疑問を抱きながら病院の中に入った一行は、みのりちゃんの病室を目指してずんずん進んでいきました。我勝ちになるのか次第に足が早くなり、ほとんど小走り状態になっています。あとになり先になりしながら突き進んで行く一行を、すれ違う人はみんな不思議そうに見送っていました。
 不思議なことはほかにもあります。成瀬くん、岩井くんのふたり以外はみんな、みのりちゃんの病室がどこか知っているようなのです。デリバに来た滝くんはともかく、ほかのメンバーまでが知っているなんて。個人情報保護ということばを誰かこの連中に教えてやってもらいたいものですね。

 さて。ナース・ステーションになだれこんだ一行が、みのりちゃんとの面会の手続きをしようとしたところ、応対してくれた可愛いナースが困ったような顔をしました。
「せっかく来てくれたのに悪いんだけど、こんなたくさんの人に会ってもらうわけにはいかないわね。疲れて熱が出ると大変でしょ?」
 当然すぎるナースのことばに全員が顔を見合わせました。自分が残るためなら他のヤツ全員を蹴落としてやる。仁義なき戦いが始まろうとした、まさにそのとき。このままだと形勢不利とみた成瀬くんが進み出ました。そしてラブファイター・モード全開の笑顔をナースに向けたのです。
「じゃあ誰が面会するか君が決めてくれる? それがいちばん恨みっこなしでいいと思うんだ。だってみのりちゃんに会いたい気持ちはみんな同じなんだから。ひとりで難しければほかのナースに手伝ってもらってもいいから。ね?」
 もとより眉目秀麗の青少年が揃っているのです。成瀬くんのことばに、ちらちらとこちらを伺っていたほかのナース達まで集まってきてしまいました。さすがのメンバーもこうなると、もうほかの方法にしようとは言えません。悔しさを苦笑でごまかす連中に成瀬くんが満面の笑みを返しました。ナースが味方なら自分が外れることはないと確信しているのでしょうね。
 そこへすかさず滝くんが割り込みました。
「すんません。俺、デリバの仕事で花束届けに来よりましてん。サインもらわないけませんよって、別枠にしといたって下さい」
 この突っ込みのタイミングの良さ! まさに関西人でなければできない芸当でしょう。これまたみんな嫌な顔をしましたが、ここで声を荒らげでもしたら、真っ先に自分が貧乏くじをひかされてしまうかもしれません。要は自分が選ばれさえすれば問題はないのです。みんな100年分くらいの忍耐をかき集めてきて、ゆったりとした笑顔を審査員たちに向けました。ミス・ユニバース世界大会でもこんな笑顔は見られないでしょう。たまたまこの時間の勤務についていたナースたちは、自分たちの幸運を神様に感謝しつつも、厳しい審査の眼を向けたのでした。

 最初に落とされたのは、やはりというか岩井くんでした。
「……ごめんね。君はちょっと暗そうだから遠慮してくれる?」
「……体調を崩したもの同士、語り合えるところがあるかと思っていたんだが……」
「うん。まあそれは退院前のヒマになっちゃったときでもいいんじゃないかな? ね?」

 次に落とされたのは七条くんでした。
「おや? 僕がお気に召しませんでしたか?」
「あんたね……(絶句)。そんな黒い翼広げて病人に会うつもりだったの? ほかの患者さんたちにも迷惑だわ」
「これが僕のチャーム・ポイントだったんですけどね ( 苦笑 ) 」 
「却下! あ。帰るときには尻尾も隠してね !! 」

 次に王様が落とされました。
「えーっ。じゃあ俺はみのりちゃんに会えねえってのかよ ( ボーゼン ) 」
「うーん。あのね、病人はベッドの上で寝てるでしょう? 君みたいな大きい子に見下ろされると、息がつまりそうになっちゃうから。起きられるようになったら来てあげてね」

 次に落とされたのは、意外にも西園寺さんでした。
「……。わたしのどこが気に入らない」
「綺麗すぎるところ !! 」
「即答か……? ( 憮然 ) 」
「病人といえども相手は女の子なの。病気で痩せてしまった姿を、貴方みたいに綺麗な人には見られたくないものなのよ。退院して、お化粧できるようになったら、えーっと行きつけのカフェでしたっけ? そこで会ってあげてね」

 滝くんを除けば残るメンバーは3人。中嶋くん、遠藤くん、成瀬くんです。みんな甲乙つけがたいのですが、4人とも病室に入ってもらうわけにはいきません。まだ多すぎます。ナースたちはちょっと相談して、みのりちゃんになんと言ってあげたいのかを聞いてみることにしました。その中でいちばんみのりちゃんのことを思いやっている人に決めようというのです。

 まず中嶋くんはこう言いました。ちなみに( )内は心の声です。
「どんなに病気が悪くても、それは今日で終る。明日からは良くなる一方だ。だから恐れずに明日を迎えろ。(うちの実家の病院ではなく、こんな病院に入院したお仕置きは退院するまで待ってやる。にやり)」

 遠藤くんはこう言いました。
「退院祝いは用意してあります。神戸ワインの新酒 『 みのり 』 です。最高の状態で保存されていたものをみつけて、今回、特別に紅白で手に入れました。あとは貴女を待つだけです。そのために。明日はどうぞ、安心して行ってらっしゃい」

 最後に成瀬くんはこう言いました。
「僕たちにことばはいらない。不安に思っているだろうみのりちゃんの手を握って、ただ微笑んでいてあげるだけ」

 いずれ劣らぬとろけそうなことばばかりでした。かえって困ってしまったナースたちは頭を寄せて相談しはじめました。誰がみのりちゃんに会えるのか。落とされるのは誰か。誰もが固唾を呑んで見守っていると ――
「ちょっと! こんなところで何をやってるの!? こんな大人数で。患者さんたちに迷惑です !! 」
 振り向くと看護師長さんがアタマから湯気を出して怒っていました。ナース・ステーションを占領して邪魔をしていたのですから、怒られるのも当然かもしれません。審査員をしていたはずのナースたちは、あっという間に散っていってしまいました。
「いえ。わたしたちは何も怪しい者ではありません……」
 とりあえず最年長で唯一の社会人でもある遠藤くんが看護師長さんに状況の説明をしはじめました。ギョーカイの人間から「人たらし」と言われている笑顔を向ければ、看護師長さんといえども理解してくれるに違いありません。
 しかしそう思った遠藤くんの視線の先で、ある病室のドアが開きました。そして中から出てきたのは……。
「あれえ? 和希じゃないか。王様たちも。皆さんどうしたんですかあ?」
「……って、啓太? 篠宮さんも !? 」
 なんとそれは伊藤啓太くんと篠宮紘司くんだったのです。驚いていたはずの自分たちが驚かれてしまい、啓太くんはきょとんとした顔をみんなに向けました。
「いや……。俺たちはみのりちゃんのお見舞いに……」
「みのりちゃんなら今、眠ったところだよ? ね? 篠宮さん」
「ああ。術前投与の安定剤が効いてきたんだな。しばらく目覚めないと思うが」
 おお。これは突然の急展開です。しかもこの思わぬ伏兵たちは、みょーに立ち入ったことまで口にしているではありませんか。
「なーんやおもろないなあ。なんで啓太がそないなことまで知っとるんや?」
 俊介のそのことばは、今この瞬間まで「みのりちゃん面会権・争奪バトル」を繰り広げていたメンバー全員の思いでもありました。
「えー? だって俺たち、みのりちゃんが眠るまで手を握ってあげてたんだもん」
「……手を握っていただと……(羨)……」
「うん。篠宮さんの神社のお守りを届けにきたんだけどね。話してる途中で薬が効きはじめたらしくって」
 周囲の不機嫌さも何のその。何の屈託もなく話をする啓太くんの肩に、篠宮くんが手を置きました。
「さあ。帰るぞ伊藤。明日は早い」
「そうですねっ」
「……おい、啓太。明日、何かあるのか?」
 いやーな予感にかられた遠藤くんが問いただしました。
「俺たち、明日は特別にご家族と一緒に待たせてもらえることになったんだよ。特に俺はみのりちゃんに 『 行ってらっしゃい 』 と 『 お帰りなさい 』 を言う大役をもらっちゃって……。もう今からドキドキしちゃってるよお」
「大丈夫だ。伊藤ならちゃんとやれる」
「はあい。がんばりまあす。……じゃあね、和希。あんまり他の患者さんの邪魔とかしないようにしろよ」
 何のことはない。大人数がつまらないことでもたついている間に、さっさと横からしてやられてしまっていたのです。でもそれに気づいたときには、啓太くんと篠宮くんの姿はもうどこにもありませんでした。
「……眠ってしまったのなら仕方がない。俺たちも帰るか」
「そうですね」
 みのりちゃんに会えなかったのは残念でしたが、みんな「啓太なら仕方がないか」と思いはじめていました。だって必要以上(笑)に運のいい啓太くんがついているのです。他の誰に任せるより安心できるというものです。啓太くんはちゃんとみのりちゃんを護ってくれることでしょう。
 ぞろぞろと引き返しはじめた一行の背中に、またしても看護師長さんの声が飛びました。
「待ちなさい!」
「……まだ何か?」
「その花束。みのりさんへのお見舞いなんでしょう? 置いていきなさい。目が覚めたら渡してあげるから」
「……すんません。ほなここにサインもらえますか……。はい。おおきに」

 外へ出ると向こうの方に大きな虹がかかっているのが見えました。みんなと別れて愛チャリに乗った俊介くんは、「明日はええ日になりそうやで。みのりちゃーん!」と大声で叫びながら、カフェに向かって走りはじめたのでした。

                                                  20060618 END





いずみんから一言

いやー。人間やればできるもんですねえ(苦笑)。
先週の木曜、仕事でカレンダーを見ていた伊住は、みのりさまの手術の予定が
1週間後だと気がついてしまいました。
それからというものドキドキソワソワと落ち着かなくなっちゃいまして。← ばか……。
その日の帰りから携帯に打ち込んだのがこれだったりします。
木曜夕から土曜夕まで。たった2日半の、それも移動の間だけで書き上げました。
それを土曜の夜にひとまとめにして紙に落とし、日曜のこれまた移動中に手を入れて、
その夜にup。
できるんだったら普段からやれよ! と自分で自分にツッコミをいれました。
ほんのちょっとでもみのりさまの気分転換になればいいなあと祈りつつ。

願いもむなしくみのりさまは9月に旅立たれました。
術後、ただの一度もお家に帰ることができませんでした。
心よりのご冥福をお祈りいたします。

この作品をとても喜んでくださったことが、せめてもの慰めです。
これをサイトupするためにも頑張る。
そうおっしゃったのはわずか3ヶ月前です。
本当に、今でも信じられません。

どうぞ安らかにお眠り下さい。
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