![]() |
鳥もとりどり |
![]() |
滝「はいはい皆さん。ようお越し〜。(⌒0⌒)/~~ 新年早々、時間通りに全 員が集まるんは気持ちええですねぇ」 和希「単にさっさと終わらせて遊びに行きたいだけだろ」 成瀬「そう。いちばん早く終わらせたいのは、当の俊介なんだよね(苦笑)」 滝「まあな。今年は今までより食券が1枚少なかってん。その分、拘束時間 は短うせんとな」 七条「(片眉をはねあげて)おや。足りなかったんですね?」 西園寺「(眉をひそめながら)リーマンショックの影響が今頃顕れたのか?」 和希「いや、さすがにそれはないだろう。どちらかと言うと鳥インフルエンザ の影響の方が大きくないか」 七条「おやおや。インフルエンザワクチンで儲けておられる方とは思えない 発言ですね」 和希「何言ってるんですか。鳥インフルのおかげで親鶏を保護するのにど れだけ苦労してるか。今のことば、仕入れ担当者が聞いたら泣いて 怒りますよ。そのあたりで発生したら周辺まるっと処分されちまうんだ から」 篠宮「なるほどな」 啓太「えっとー、なんで和希が玉子に困ってるんだ?」 篠宮「インフルエンザのワクチンは鶏卵を使って製造しているからだ。ワク チン接種の時に出す問診票に必ず『今までに玉子を食べてアレルギー をおこしたことがありますか』と書いてあるだろう? 鶏卵を使っている から玉子アレルギーの人が注射されると危険なんだ」 啓太「へーっ。あれってそういう意味だったんですねぇ。知らなかったー」 成瀬「そう言えば橋向こうのカフェのオーナーなんだけど、あの人毎年、玉 子を仕入れてる養鶏場からお歳暮に玉子が届くらしいんだけど、今 年は半分しかなかったんだって」 西園寺「鳥インフルにやられたのか?」 成瀬「逆だよ。やられたとこから仕入れてた人たちが、無事だったそこの養 鶏場に発注かけてるわけ。たまたまその場に居合わせたんだけど、 名前見てびっくりするようなとこからも大口の注文がきてるらしいよ」 啓太「へーっ」 和希「何か……その人の苦労もわかる気がするな」 篠宮「生き物が相手だからな。思うようにならないこともあるんだろう」 成瀬「うん。その人も『超過勤務手当はずむから生んでくれ、って頼んでも 鶏は聞いてくれへんし』って言ってた」 七条「本音なのかボケてるのか分かりかねますが、その方の置かれている 状態を簡潔に説明していることばですね」 滝「ちょっとそこ!ちゃんと話聞いてくれてます?せっかく早よ集まったかて お題が進まんかったら意味ないし!」 啓太「いけない!ごめん、俊介」 七条「失礼しました。最近の社会情勢などを話していましたら、つい」 和希「熱が入っちゃった。ゴメン」 成瀬「ホント悪かったよ」 篠宮「すまなかった。改めて今年のお題を教えてくれないか」 滝「寮長さんもて……。しゃーないですなあ。えっと今年のお題は『誰かを 鳥に例えたら』です」 和希「誰か?自分じゃなくて?」 滝「そや」 啓太「それって俊介をペリカン、みたいな感じでいいわけ?」 中嶋「ぷっ」 岩井「くすくす」 丹羽「わっはっは」 啓太「え?何みんな笑ってんです?俺、何か変なこと言いました?」 丹羽「いや、さっきもな、お題を聞いて岩井が言ったんだよ。『それって君を ペリカンに例えるみたいなものだろうか』ってな」 七条「つまり、誰が考えるのも同じということですね」 滝「せやかて俺、あんな口してへんし」 西園寺「言われるのが嫌ならデリバリーのバイトはやめるんだな」 啓太「にっつーのペリカンびん〜(笑)」 滝「(憮然としながら)そんでぇ、会長がオウサマペンギン」 啓太「……まんま?」 和希「誰かひねってやれよ」 滝「副会長が鷹」 西園寺「意外性はないな」 七条「意外ですよ。地球外生物にあんな美しい鳥をあてるなんて。鷹に失 礼です」 中嶋「異論があるんだったら、最初からお題に参加しておくんだったな」 七条「……」 西園寺「正論だな。諦めろ、臣」 滝「ほな副会長に座布団1枚いうことで。あとはえーっと岩井さんがアホウ ドリっちゅーことになってん」 啓太「アホウドリ?」 成瀬「もっといい鳥はいないのかい?」 西園寺「いや、アホウドリは大きくて、ゆったり飛ぶ姿がじつに美しい鳥だ」 和希「ああ、そう言えばそうかな。翼を広げると2メートル以上になるって言 うし」 啓太「そうなんだ。名前が悪いだけなんだな」 丹羽「漢字で書けば天信翁。アホウドリより岩井には似合ってるよな」 滝「ほな次は……」 成瀬「篠宮さんは朱鷺はどうかな」 篠宮「赤い鳥か……?」← ちょっと嫌そう(笑) 岩井「いや……。篠宮には……いいんじゃないだろうか……」 中嶋「ああ。成瀬は朱鷺の学名、ニッポニア・ニッポンという意味で言った んだろう?」 啓太「ニッポニア・ニッポン?うわあ、篠宮さんにはぴったりだ」 丹羽「よっ!日本男児!!」 滝「ええ感じになってきたで。このノリでどんどん行ってや!!」 七条「では遠藤くんは鷺などいかがでしょう」 和希「サギ……?(-_-;)」 中嶋「鷽でもいいかもな」 和希「ウソ……?(-""-;)」 西園寺「くくっ。すまない、笑わせてくれ」 篠宮「ふふふ。よく思いついたものだ」 和希「誰か鳳凰とか言ってくれるのはいないのか?ったく。こんな時だけ息 ぴったりなんだから(ぶつぶつ)」 啓太「だっ、だけど白鷺城とか鷺舞のサギだろ?きれいじゃん。ハシビロコ ウとかハゲタカとかよりうんといいよ」 和希「有難う啓太。おまえだけだよな、そんなふうに気をつかってくれるの は(遠い目)」 成瀬「ごめんね和希。あんまりぴったりだから(笑)。でもサギは綺麗だしウソ も可愛い鳥だよ」 和希「じゃああんたはキンケイでどうだ」 岩井「キンケイ……?」 西園寺「どんな鳥だ?」 七条「ちょっと待ってください。今、検索を……。ああありました。ミャンマー のあたりにいる鳥のようですね。ギンケイというのもいるみたいです」 丹羽「おっと、こっちは画像つき……。ああ、なるほどな」 中嶋「どれ……、ふうん、そうきたか」 啓太「俺にも見せてください。……すごい。アタマが金色だ」 岩井「絵に描いたら……どうだろうか……」 滝「へえ、さすがは岩井画伯や。うまいこと書きよる」 中嶋「まったくだ」 丹羽「ほとんど終わってきたな、あと残ってるのは……」 篠宮「西園寺と七条と伊藤か」 滝「あ、ほんまは司会者は意見は言わんもんなんですけど」 丹羽「いいじゃないか。たまにはサルの意見も聞いてみような」 西園寺「いいじゃないか。聞かせてもらおう」 滝「そらどうも。西園寺なんやけどな」 西園寺「わたしか」滝「うん。西園寺って場がもめたりしたときに、ぴしっと 一言で収めたりするやろ?そやから……」 成瀬「わかった、鶴だな」 岩井「ツルの一声……。見事だ……」 成瀬「うまいね。いいんじゃない?」 和希「西園寺さん鶴で俺は鷺と鷽……(ブツブツ)」 滝「ご賛同おおきにな。ほんであとが……」 篠宮「伊藤はブンブンみんなの周りを飛び回るからハチドリはどうだ」 西園寺「よく笑うからワライカワセミもいいぞ」 七条「あ、でも。伊藤くんと僕はふたりで鴛鴦、なんてどうですか?お似合 いだと思うんですが」 啓太「え〜」← ちょっとうれしそう 岩井「いや、それは……どうだろう……」 丹羽「悪いこと言わねえから、鴛鴦はやめとけ」 滝「何があかんのんですか?みんないきなりトーンダウンしてもたけど」 成瀬「僕もそう思う。鴛鴦でいいじゃない」 中嶋「ふん、当の本人がいいと言ってるんだ。鴛鴦にさせてやれ」 西園寺「臣、おまえ鴛鴦を知らないな」 啓太「でも鴛鴦ってあれですよね。おしどり夫婦っていう」 和希「確かにそんなふうに言うけどな。じつは鴛鴦って毎年ペアを代える鳥 なんだぜ」 七条「……(顔が硬直)……」 篠宮「人間の目には区別がつきにくいがな」 啓太「……( ゜o゜)……」 中嶋「くくっ。鴛鴦にしておいてやれ。大方それが言いたくてこのお題を作っ たんだろうからな」 滝「ほな啓太と七条は鴛鴦いうことで。来年はこのふたりが誰とペアリング しとるか。受け付けまっせ〜」 |
![]() |
いずみんから一言。 お。今年は意外に早くできたじゃん。 などと、すでに開き直っていいる伊住です。 オシドリだけが決まっていて、あとはどの鳥を当てようかと やっていて、サギやウソやニッポニア・ニッポンはすべて 偶然見つかったものだったりします。 こんな出たとこ勝負で作っているカフェではございますが 本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。ぺこり |
作品リストへはウインドウを閉じてお戻りください。 |